2009年06月18日

住宅の寿命

前回「『長期優良住宅』って何」(6/9)よりの続きであるが...

日本の「住宅」という建物は短命なのだそうだ。
よくいう、「日本の住宅寿命30年説」のことだ。

下のグラフは国土交通省が今回の長期優良住宅普及のためにさくせいした
「長持ち住宅の手引き」から抜き出したものだ。

滅失住宅の平均築後年数
統計データを読み解く常であるが、この数字が何を意味するものであるかを
充分に理解しなければならない。

「滅失住宅」というところがキーポイントだと思うのだが、
私なりに解りやすく言うと、
「建替えする建物の、築後年数の平均」ということ、
もちろん、寿命が来たから建替えるのだろうが、
その理由が問題である。

適切な設計、適切な施工で、適切なメンテナンスが行われた結果の
寿命であるなら、仕方がない。
形あるものいつかは壊れる。

ただ、実際に建物の建替え現場に行ってみると、必ずしもそうでないケースも多々ある。

よくあるのが、
「住もうと思えば、まだまだ住めるが、古くもなったし...」
という理由で建替えるケースもある。

実際に、簡単なリフォームの話から始まって最終的には建替えとなったケースも
担当した物件のなかにはある。

何をもって、「日本の住宅は短命である」としているのかを読み違えると
結局「長期優良住宅」という政策自体が短命で終わる可能性もある。
もともと、旗振りしていた政治家が表舞台から消えているわけだし。

私の考える、この政策の一番のキモはどこにあるのかというと、
施主と施工者にあると思う。

あらゆる工業製品が「メンテナンスフリー化」しており、
住宅にもそれを求める施主ではだめであろう。
外壁の劣化などにいち早く気がつき、適切なメンテナンスを行うことは非常に大切なこと。
だが、何か問題があれば直に「瑕疵だ!」というのでは...

さらに、施工者(設計者も含む)の「法の遵守」に対する姿勢も問題だと思う。
なぜ、建築屋はこうも法の網を掻い潜ることばかり考えるのだろうか?
ハッキリ言おう! A葉事件以降も何も変わっていない。
木造住宅などは、偽装のオンパレード。
そんな意識の低い設計者や施工者であれば、「長期優良住宅」と言う認定も
形ばかりを追いかけ、「50年後なんて、俺は生きていない」という意識で
作られたのでは、やはり、形ばかりの「長期優良住宅」となってしまう。

「家」というものは、確固としたポリシーとプライドをもった施工者と
その家を自分達が守り次代に引き継いで行くんだと覚悟を決めた施主のタッグが
無ければ、短命で終わってしまうものなのだろう。

この戯言は、次回につづく。



※「長持ち住宅の手引き」については、画質がよくないが、国土交通省の
「長期優良住宅法関連情報」
のページの一番下にPDFへのリンクが貼ってあります。
興味のある方はダウンしてみてください。
【関連する記事】
posted by しあわせ環境創作室 at 16:41| 福島 ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | 長期優良住宅? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 実際の住宅が25年で壊されているのは、かなり驚きだ。作りの悪い住宅が多い事もあるが、地方都市の過疎化と、都心の過密化がそれを加速しているような気もする。
 核家族化と少子化は、人が住まなくなる。家が生じやすい、その場合、壊されて更地になるか、廃墟になる事が多い。だから、今のままで、100年住宅を目指すと、廃墟が大量に出来ることになると思う。絶えてしまった家に、誰か住める制度が無いとこれは避けられない。
 もっとも、有効利用したら、ストックの関係で、供給量を減らさないと、やはり、廃墟が大量に出現する。
 今後は、地方都市だけでなく、都会でも崩壊して人が住まなくなる地域が出るかもしれない。
Posted by なるようになる at 2010年01月15日 17:04
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